2016年09月21日
札幌へ研修に行ってきました
9月14日、十勝2×4協会のメンバー十数名で札幌圏の地場ビルダーなどが手がけた住宅や店舗を視察してきました。いずれも地域に根ざし、品質の高い住宅や木造の店舗建築を手がけている有力な会社ばかりで、たいへん参考になりました。
1.三五工務店(札幌)
最初に訪れたのは、札幌市北区にある三五工務店様のモデルハウス。
子会社と併せると年間60~70棟受注するという規模の大きな工務店です。
社名にもちなんだという、外壁「350mm」断熱に、木製の4重ガラス入り窓、道産の木材や塗り壁、床材など、高性能と地産地消にこだわり、落ち着く大人のデザインが印象的でした。説明にあたった三五工務店・相原常務は、技術的な質問にも即答され、新しく採用した建材・設備の評価も話してくださり、たいへん参考になりました。
参加者も、デザインの細かなところまで観察したり、屋根防水の新工法や断熱構成について質問するなど、積極的に見学していました。
2.武部建設(三笠)
次に訪問したのが、岩見沢市、三笠市を地盤とする武部建設様。全道で約300社が加盟する道内最大の工務店団体・(一社)北海道ビルダーズ協会(http://www.do-ba.net/about.html)の代表理事も務める武部豊樹社長が応対してくださりました。
道産野菜を加工して高品質のソースやドレッシングなどを作り、首都圏の高級食料品店などで高い評価を得ている「ノースファームストック」さんの店舗を見学しました。
鉄骨造の建物に木造で増築するという離れ技を実現。武部建設さんでは、住宅だけでなくこうした木造の店舗・事務所建築にも力を入れ、成果を上げているそうです。
また、忙しい中ノースファームストックの早坂社長にも熱い話をしていただき、お土産を買い込む人が続出。
3.丸三ホクシン建設(石狩)
午後からは、石狩市で丸三ホクシン建設様のモデルハウスを見学。建築材料といった地産地消だけでなく、太陽光発電の電力を売電せずに自宅内で消費、蓄電し、暖房に道産材の端材を燃やせる薪ストーブなどを使い、「エネルギーも地産地消」というコンセプト。
もちろん、超高断熱や地中熱ヒートポンプなど省エネ機器も採用しています。外観は、ちょっと懐かしいデザイン。先人が開拓し、災害時は皆で助け合ってきた歴史に思いをはせ、北海道らしい自立した暮らしができることを目指したモデルハウスです。
4.J建築システム(札幌)
最後に、基礎工法や耐震工法で革新的なシステムを開発したメーカー・J建築システム様のモデルハウスを訪問。古い住宅を同社が開発した耐震工法部材などを使ってリノベーションし、省エネ化や構造補強や仕組みなどを説明しています。
PCM蓄熱という新しい技術を使った断熱改修など、興味深いものでした。リフォームやリノベーションはこれからさらに需要が増えると予想されていますので、こうした技術開発が道内の会社で行われているのは心強いことです。
1日に4社のモデルハウスや建物を回り、それぞれじっくりお話も聞けて有意義な研修となりました。
今後も新しい学びを求めて、時期を見て研修を実施したいと思います。
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2016年09月20日
台風10号被害から考える、災害への備え
先月末、台風10号が十勝に大きな爪痕を残しました。「異常気象」「地球温暖化」という言葉がこれほど我が身のこととして感じられたことは、かつてなかったかもしれません。台風が立て続けに道東に上陸するなんてことは、今まで記憶にないことですから。ここで改めて今回の台風で被害に遭われたみなさまにお見舞い申し上げます。
家屋の浸水被害や流失などの被害に遭われた方は、被害内容や保険の契約内容にもよりますが、火災保険が適用できると思います。保険の内容は、建物被害だけに適用される場合もあれば、家財も含め補償される場合もあります。保険会社や家を建ててもらった工務店などに一度問い合わせしてみてください。
また、今後家を新築される方は、火災保険契約を結ぶときに家財被害補償などの特約を付加することをお勧めします。損害保険会社のホームページでは、住む地域、住宅の価格などで簡単に火災保険の保険料見積ができますので、一度調べてみてはいかがでしょうか。
参考:損保ジャパン日本興亜
http://www.sjnk.co.jp/kinsurance/habitation/sumai/
■災害に備える~食料編~
さて、こうした災害に備えてどんな物を揃えていけばいいでしょう?
非常用食料や飲料水、多少の雨でも使える防滴型のヘッドライトなど、まとめておくと良いでしょう。地震対策とも共通しますね。
1,ミネラルウォーターは、最近は賞味期限が2年ほどあり、スーパーやドラッグストアで買ってきてそのまま非常用として活用できます。緑茶飲料も、缶なら賞味期限が2年あります。
2.100%野菜ジュースは、缶だと賞味期限が3年もあります(ペットボトルは1年ほどです)ので、これも非常用として活用できます。
3.ビスコなど一部のお菓子は、備蓄用に賞味期限が数年間ある長い商品もありますので、非常用食料として買っておき、賞味期限が迫ってきたら家族みんなでおやつに食べれば、ムダがなくなります。大地震時にも言われたことですが、被災した心細い時に甘いものは心も満たしてくれるようです。
4.サバ水煮缶、さんま蒲焼き缶、焼き鳥缶などは、もちろん食料備蓄として使えます。
5,調理には、カセットコンロや登山用のガスストーブのほか、水を入れるだけで火を使わずにレトルトカレーやご飯を温められる調理器具もあります。
なお、これらの備蓄は床下収納など、低い位置に収納すると万が一浸水した際に使えなくなったり、取り出せなくなることもあるため、腰から上の高い場所に収納することをお勧めします。
■災害に備える~グッズ編~
断水時に備え、紙皿や紙コップ、割り箸などの使い捨ての食器類も持っておくと便利です。濡れ紙ナプキンも必須ですね。最近は、ホームセンターに携帯用トイレなども売っています。これらはキャンプ・焼き肉用として買っておけばムダになりませんね。
LEDランタンや懐中電灯もいいのですが、登山用のLEDヘッドランプも便利です。両手が自由になり、行動しやすくなります。明るさは100ルーメン以上で照射角度や明るさが切り替えできるものが便利です。アウトドア用品店、大型スポーツ店などで買えます。
このほか、停電時に備え、スマホの充電用にモバイルバッテリーや小型のソーラーパネルがあると便利です。モバイルバッテリーは、通販で売れ筋の商品を1つ買っておくと便利です。容量は5000mAHから10000mAHぐらいで十分。スマホなら1.5~3回分フル充電できます。
ソーラーパネルは、Amazonで売れ筋となっている4000~6000円ぐらいの商品がオススメ。使わない時は雑誌ぐらいのサイズになり、広げるとその3倍ぐらいの大きさになります。ユーザーレビューを読む限りでは、モバイルバッテリーを1日でかなりの程度充電できるようです。
東日本大震災に東京都内で被災して感じたことですが、スマホやワンセグテレビによる情報収集はとても有効です。地下鉄の運転再開などの情報を得たおかげで、避難所から宿泊先までたどり着くことができました。電源が切れるとスマホやワンセグテレビは使えません。数日間の停電に備えるには、最低でもモバイルバッテリーを普段から持ち歩く習慣を付けた方がいいと思います。
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