神谷雅章さんは瀟洒な輸入住宅からモダンな住宅までさまざまなタイプの2×4住宅を建ててきました。その豊富な経験から得た結論は「シンプルで維持費や手間が少ない家が一番」ということです。
- 会社事務所(写真右奥)入口
ウッズ建築設計事務所の山口正さんが独立前に既に2×4に取り組んでいて、お会いしたときに「これからは2×4だよ」と言われたのが1つのきっかけでした。実は、山口さんは高校の3年先輩で、若い頃に在籍した総合建設会社で一緒に仕事したこともあり、酒を酌み交わしながら家づくりについてアドバイスを受ける仲でした。
神谷建設に戻ってきた時に「2×4をやってみよう」という感じで、1982年に1軒、次の年に2軒取り組みました。その後順調に増えていって4、5年後に理想の住宅を建てさせていただく機会があり、それからツーバイフォー主体で行こうと決め、十勝2×4協会にも加入しました。
新築住宅がツーバイフォー工法ほぼ100%になったのは10年近く後の平成になってからです。
- 明るい色の塗り壁が映える
壁全体で支える構造なので剛性を確保しやすく地震に強い。材料の種類も少なくてシンプル。使い方もムダがありません。何より、他の工法と比較すると20数年前は断熱性と気密性がバツグンでした。
そのことは、部屋のドアを閉めると別のドアがバチンと閉まるとなど、お客さま自身が体感していました。ただ、ポット式ストーブが主流だったためにドアを閉めると煙が逆流するという問題もありました。そこでセントラルヒーティングを導入し、結露防止の意味もありセントラル換気システムを二十数年前から導入しています。それから問題が出なくなりました。
断熱性がより優れた2×6も二十年ほど前からやっていました。厚みのある材料を使うことで耐震性にも安心感が出ますし、断熱性能アップで暖房費も削減できます。1998年頃にはほぼ全棟2×6となりました。2×4を2×6にすると、当初はかなり高くなるのではないかと予想していましたが、実際は思ったよりずっと少ない差額で済みました。
- 奥さまご自慢のカントリー風キッチン
構造の確かさや欠陥がない安心・安全な家づくりを行うのは当たり前ですが、家を建てた後にメンテナンス費用や手間がかかりにくい材料を選んでいます。たとえば木製サッシは高性能でデザイン的にも美しいのですが、3~5年に1回は塗り替える必要があります。建てたときは気分が盛り上がっていて「それぐらい自分でやる」と思っていても、数年経つと「どうしてこんなめんどくさい材料を選んだのかな」と後悔するかたもいらっしゃいます。当社では、木製サッシ並みに高性能な樹脂トリプルサッシなどを使っています。
また、シンプルで流行にとらわれないデザインがいいと思います。シンプルで美しいデザインは、結果としてに耐久性が高く屋根の雪処理の問題に悩むことも少なくなります。
これからは、建物本体だけではなく、敷地など住環境全般まで見渡し、環境負荷を低減する住宅づくりが必要だと思います。そこでCASBEE(キャスビー=建築物総合環境性能評価システム)に合致した住宅づくりを今後進めたいと考えています。これは、十勝2×4協会として取り組んでいることです。
- 広大な吹き抜けも、高断熱住宅だから実現
- 太陽光発電付きの住宅も手がける
家族の人数や暮らしに合わせて住み替えるということも頭に置いて家を計画されてはいかがでしょうか。子どもが2人いたら2人分の子ども部屋、というように部屋数が多くなりますが、子どもが独立して夫婦2人になると「大きすぎる家はいらないな」と思うようになります。実はコレ、自分自身の体験なんです。
また、10年前、15年前に家を建てられたお客さまを訪問すると、立派な子ども部屋だったところが物置になっていることもあります。
勉強のために子ども部屋が必要な場合は、たとえば屋根裏空間を使って子ども部屋にすれば、お子さまも小さいうちは探検気分になって喜ぶだろうし、独立したり結婚して部屋が空いた後は物置でもいいじゃないですか。屋根裏空間ですから。室内の仕上げも簡素にするなど、コストをあまりかけず、予算も節約できます。
最近は、リフォームの依頼も増えています。外壁の塗り替えなどもやっていますが、中には「神谷さんもやっていたんだ」と言われるお客さまもいます。新築でなく、今住んでいる家の小さなお困り事でも相談していただきたいですね。
- モダンなデザイン
- 壁を飾り棚にして開放感を演出したL字キッチン
企業データ | 1967年 創業 1981年 株式会社神谷建設となる 1999年 神谷雅章が社長就任 |
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資本金 | 1000万円 |
社内体制 | 社長 ほか5名 合計6名 二級建築士1名、枠組壁建築技能士2名、BIS-M1名など |
過去の実績 | 創業以来 累計450棟以上 過去3年間 平均5棟ぐらい |
社名 | 株式会社神谷建設 |
住所 | 〒080-0046 帯広市西16条北2丁目38-9 |
TEL | 0155-34-1176 |
FAX | 0155-34-1252 |
HP | http://www7.plala.or.jp/k-kamiya/ |
k-kamiya@lapis.plala.or.jp |
